空き時間に本を読んだこと

空き時間に本を読んだこと

今日は、出先での待ち時間がかなり長かった。

四月の上旬なので仕方がないのかも知れない。

行く途中の桜が満開で、それを見られたのはよかった。

今日はとても暖かいので、月曜日だけれど、お花見日和だと思う。

入った先の待合室には、それほど人がいなかったので今日は早く終わるかなと思いつつ、そうもいかない。

待合室で昨日から読み始めた「黒冷水」を開いた。

この本はずっと読みたかったものの、通っている図書館にずっとなくて、

検索してみたら他の図書館に置いてあるので、取り寄せてもらった。

当時筆者の羽田圭介さんは17歳の最年少で「黒冷水」を書き、文藝賞を受賞された。

そうした背景もあって、ここに出て来る高校生と中学生の兄弟の心理描写に、

どれだけご本人の肉声が含まれているのかというのが、あちこちで気になった。

アニメのキャラに密かに夢中になる弟を根底から否定する兄の心理描写の容赦ない冷たさに、

読んでいても、ひやっとするものを感じつつ、世の中の視点もこんななのだろうか、

とその勢いに押され、流されるような感覚になる。

そうすると、一方の弟からの兄への心境が綴られ、

いかに人の立ち位置によって価値観が違うのかも、

そうした教えめいた箇所が一切ないままに気付かされたところがある。

前半は、へえ、そんなもんなのかな、くらいで読んでいたものの、後半は急展開。

しかも、終わったと思ったら、そこから続きがあって、

筆者ご自身が先周りして批評についても言及しているようなところがあるのかと思ったら、

最後の一行がかなりのインパクトで、「これが小説なんだろうな」という気がした。

 

もう一冊、全く別の嗜好で、「星の王子さま」を読もうと本を出し、開いた時に思わず「あ、しまった」と思った。

本にはブックカバーをつけているので、間違えて、「イノセントワールド」を持って来てしまったのだ。

これは、桜井亜美さんの第一作だったと思う。

「イノセント」な世界に身を躍らせ、

痛々しいほどひたむきに突き進んで行く女の子の一人称の言葉を、全く別の視点から捉えるようになっていた。

いい加減に飽きて疲れてしまう長い待ち時間だったけれど、貴重な読書の機会になった。

ビバ!仮面ライダー・2

夫の実家では、舅も姑も「モノを捨てられない」タイプのようで、夫が子ども時代に使っていたものが今でも後生大事に物置小屋にしまわれています。

外箱がベコベコになった「オセロゲーム」。

いくら数えても球が足りない「生き残りゲーム」。

当時は高価だったと思われる「24色入り色鉛筆」。

かんじんのウサギは死んでしまったけれど「ウサギの小屋」。

その物置から、カルビー「仮面ライダーチップス」のオマケとして付いていた「仮面ライダー一号のカード」が発見されました。

アルバム付きで200枚ほどあったでしょうか。

毎日毎日、お小遣いを握りしめて近所の駄菓子屋に通い、地道にライダーカードを集めていた夫の子ども時代は容易に想像できる(!)のですが、これに食いついたのは息子です。

「おばあちゃん!これボクにちょうだい!」

四十年前に夫が集めたカードには、仮面ライダーやショッカーだけではなく、息子の好きな怪人がいっぱい。まさに垂涎のお宝だったようです。

それにしても、このお宝、いったいどれくらいの価値があるのでしょうか。

お宝鑑定団に出す機会もないので、インターネットで調べてみたところ、なんとオークションに出品されている同等品を見つけました。

入札価格を見てみますと……あらら、二万円近くになってる!

へーえ、やっぱり欲しい人はいるものなのね。

カードはコンプリートすると500枚以上になるそうですが、中には「レアカード」のようなものもあり、それには一枚2000円以上の値が付いていました。

「ダメだ!これはお父さんがもらう!」

……かくして、お宝「仮面ライダー一号のカード」は元の持ち主のところへ。

息子には代わりに怪人のフィギュア3体が与えられました。

それにしても、このカード、いったいどうしたもんでしょうか。

夫は「秋葉原に売りに行く」なんて言ってますが……恥ずかしいからやめてよね。